「人が見て、恥ずかしくない絵が描きたいんです」と、自
信を持って(?)言っていた人に教えていたことがあります。
そんな考えを捨てないと、絵の本当の楽しみも魅力もわか
りませんよと、何度も言ったのですが、理解はしてもらえな
かったようです。
モチーフを似たように写せる(?)という技術は身に付き、
他人からも褒めれれるようにはなったのですが、別の教室に
移って行きました。
最近習いに来てた若い女性は、油絵が描きたいと、自分で
道具を調達してさっさと描き始めました。日本人と中南米人
とのハーフの人で、国民性の違いによるものなのかなと興味
深く観察しました。
道具は? どんなのが? どうすれば?、何を描けば?
どうやって? 全部教わらなければ描き出さないほとんどの
人達とは大違いで、やってみてうまく行かないと質問してく
る。意識的に学ぼうとしている。
「分からないところが、分からない」「ハハハ・・・」な
んて、恥ずかしいことを、決して口にはしない! 笑って誤
魔化しもしない!
よく見ると、ベビーオイルを溶き油に使ってたり、普通の
ペンチを使って張ったキャンバスはゆるゆるで、角は皺だら
けだったりするんだけれども・・・。
失敗をした人へのアドバイスは、一発で効果がある。だか
ら、失敗を恐れない人がどんどん吸収して伸びて行く。
「自分に恥ずかしくない、納得のいく絵を描く」というこ
とが大事なんです。そう、もう一人の自分が納得出来るかど
うかの方がまず、大切です。
あなたの中のサド侯爵を一流のナビゲーターに育て上げる
ことがね!
|