11月


1999/11/13

突如、パソコンが起動不能に陥り、このあと12月8日までWebページに接続不能となった。

そのトラブルの顛末は『2400御入院!!!』
それに続く東京旅行のお話は『毎日が二日酔い』でお読み下さい。

 


1999/11/6 

日本サッカーアンダー23チームが本日国立競技場でカザフスタンを3-1で破り、シドニーオリンピック出場を決めました。
「おめでとう〜〜〜!!!」
「いや〜、もうシドニー行き切符は手に入れたと思ってたんで、前半ハラハラでした〜」
「油断ってやつですな」
「なんか日本って強いのか弱いのかようわからへん〜」
「監督フランス人やし、中田はイタリア人やしな」
「中田は日本人ですう」
「そや、そや。それでなんでこんなにゴタゴタするねん?」
「わし、しらんがな〜」
本番のシドニーまで、あと一年。どうかパワーダウンしないでね。小野も帰ってくるし、シドニーではぜったいキラキラメダル取れるんだから、あんたたち。心を強く持ってよ〜。


1999/11/5

先日読んだ『グランド・ミステリー』(奥泉光)は真珠湾攻撃から話が始まるので、空母から飛び立つ爆撃機や戦艦と戦う潜水艦内部の描写がえんえん続き、そこをクリアするのがけっこう大変なんですが、作者の奥泉光氏の経歴に海上自衛隊勤務というのはないので(大学院で古代ユダヤ社会史専攻)、潜水艦の戦い方を調べるのは大変だったろうと思います。
資料だけでなく当時海軍にいた方やいろんな技術者にも話を聞いたりしたんだろうなあ。
読むのも大変だけど、書く方も大変だなあなどと感心しつつ、話が迷宮めぐりに入ると一息でラストまで行きました。

戦争が「ラビリンス」になるのか、でも歴史も「ラビリンス」かもしれないとボーっと酔いつつ、今読んでるのは『戦いの神々』(ジョン・トーランド)。
息子と娘が結婚で結ばれたアメリカと日本の二家族の親や息子や娘、それぞれの構成員が、第二次大戦中、敵味方に別 れてどういう人生を送ったかを書いた「戦争小説」。トーランドはアメリカのノンフィクション作家。

アメリカ海兵隊は、日本軍が占領した南太平洋の島に上陸しようと輸送船から降りたとたん、機銃掃射でなぎ倒され、砲弾を避けながら塹壕を掘り、虫やヒルに襲われつつ熱帯のジャングルの中を行軍し、夜は追いつめられた日本兵の「バンザイ攻撃」で友人を殺され、自らも日本兵を殺し、投降に応じない日本兵や一般 人の女子供のこもった洞窟をボーボー火炎放射器で焼き尽くしています。
サイパン、レイテが陥落し、これから硫黄島へ向かいます。あそこは補給も援軍もない日本軍が、捕虜になった二百人を除いて、二万三千人玉 砕したところ。でもアメリカ軍の被害は二万六千人。日本軍よりひどかった。
そして日本にはB29がドカドカ爆弾を落とし、赤ん坊や女が死んでます。

勝つ見込みはないのに、日本軍はずいぶんがんばっていて、その抵抗はアメリカ軍を悩ませていて、そこだけ見ると、戦争は人間と人間が命を賭けて、技術や頭や肉体の優劣を競い合う真剣勝負なのかなあとも思います。
もう勝てないことが分かっているのに命を捨てて戦うなんてばかだ、と思っても、現実にその中にいると、武器を捨てて手を上げて出ていくことが現実的選択手段とは思えず、ウジや脳奨や戦友の内臓の中で死んでいくことが『日常』になる、ようです。

人間てばかだなあ。でも『歴史』ってばかの蓄積だよなあ。なんだか、少女漫画家にあるまじき、「ドルチェでいこう」というタイトルからはほど遠い日々を送ってるなあ、私。