2008年11月のトンテンカン劇場

2008/11/10(月)『幸せってなんだっけ、なんだっけ♪』

今日はとっても幸せな気分なので、つい書いてしまいます。

昨日、私は福井の「SANSAN」という産直野菜販売店に付属したレストランでバイキングの昼食を取りました。1700円。

「バイキング」という言葉を聞くと、私の目はキラリ〜ン!と輝き、脳からはアドレナリンがどくどく排出され、チャレンジしなくてど〜する!とお皿を抱えてテーブルに向かって突進する。
「さんさん」のバイキングはホント〜に美味しかった〜っ!!!
「さんさん」というのはとれたての野菜を売る産直市場で、その野菜を使っていろいろな料理を作るレストランが併設されている。
まずは「ブロッコリの白和え」「おいし〜!」。「柿の白和え」話のタネにいいかも…。「ささみの香草焼き」鳥肉って乾燥バジルと合う!「ハマチの切り身のフライ」ころもがかしゃっと口の中で崩れていくつでも食べられそうだが、ここで満腹してどうする。「たくあんの炊いたん」大根の干したのをしょう油味で煮込んだだけなのにど〜してこんなに美味しいの〜?バリバリ。「モロッコいんげんのゴマ和え」香ばしい!ゴマも産直か?「手作り豆腐」しょう油と大根おろしをかける。…美味しい。「さつまいものテリーヌ」うがが〜っ。「まいたけとネギの味噌焼き」香り高い。「カブとラディッシュの酢の物」ど〜してこんなに美味しいんだ?と、お代わりの連続。お酢に柚子が入っているのは分かるが、いったいどうやって作るんだろう?「青菜と油揚げの煮物」油揚げを口に含むと、ダシがじゅわっと口の中に広がってうっとり。オレンジ色のル・クルーゼの鍋に入った「野菜ほっこりカレー」の前を通り過ぎることのできる人がいったいいるだろうか?カレーは「バイキンガー」(^^;)には自爆行為だが、なんて野菜の味が濃い、甘くて優しいカレーなんだろう。でもそのあと料理を食べるスピードは目に見えて鈍った。
ご飯は「白米」「まいたけご飯」「雑穀米」の三種類で、味噌汁は油揚げと大根で、デザートは「牛乳ゼリー」。つるつるつるっ。美味しかった〜!
積み上げられた米粉パンと最後に出てきた焼きおにぎりを持ち帰れなかったのが心残りである。

「ハウスダスト・アレルギー」で「電磁波過敏症」の私は、食物に合成物質が入っているとすぐに分かるんですが、素材と塩としょう油とダシの味だけでホントにほかになんにも入っていない。それなのにど〜してこんなに美味しい料理が作れるんだろう。味噌は自家製で、塩もしょう油も地元のものを使っているからか。それともやっぱり腕が違うのか。
ホテルのバイキングより、全国展開の自然食バイキングレストランより、美味しかった。仕事の時この料理が食べられたらいいのに。近所に支店を出してくれないかなあ…。

そして今日は朝に起きたらお天気がよくて、そこに先日注文した「フェアトレード」の荷物が届いた。 中に入っていたのは「オーガニック・コットン」のタオルとパジャマとタンクトップとスカートで、どれも手で触るとつるつるふんわかしてとっても気持ちよくて、注文したとおりの心地よさで、デザインも予想以上に良くて、画面で見ただけで注文するのは不安があったけど、思っていた以上の収穫で、やっぱり注文してよかった〜。

以前、洋服屋さんに入って、店員さんと話しながらハンガーに吊り下げられた商品をあれこれ見ていて、外に出たら右手が真っ赤に腫れ上がっていた(川久保玲さんが合成繊維に凝っていたころの「コムデギャルソン」^^;)くらい合成繊維に弱い私は、綿、麻、絹しか着られない。

フェア・トレード Fair Tradeというのは貧しい国の人々がコーヒー豆や綿花を作っているところに、先進国のスタッフが入って、売れる商品を作るにはこうしたらいいよってアドバイスを与えて、それで作った製品をいろんな国に輸出して生産者に正当な報酬が入るようにしましょうという、世界的なNPO(Non Profit Organization)運動です。
私が買ったのは「People Tree」

インド雑貨屋さんでスカートを買って、一週間後にボタンが取れて、これだから安物は…って思ったことありませんか?
そういうところで縫製技術を指導して、ブランド品並みの高品質の衣料品を先進国の消費者に届けたり、グローバルな大企業がコーヒーや綿を買い上げて自分だけ儲けて生産者に利益を還元しないのはよくないと、自分たちで農園や販売網を作って、そこで現地の人に働いてもらって、利益が彼らに入るようにしようとか、そういうことを考えてやっているところ。
以前そのお店が近くにあって、そこで売っている品物がとってもステキで、そのお店が無くなったあとは、もっと遠くにあるフェアトレードのお店やインターネットで時々買うようになった。
同じく発展途上国で製品を作って、「安くて品質がいい!」と世界中で売って成長している「資本主義的に正しい」あんな企業やこんな企業とどこが違うかというと、お値段的にはあまり変わらないのですが(むしろ高いくらい)、ここで扱っている製品はひとつひとつが手作りの良さを感じさせて、品質を信頼できるのです。現地の人に利益が還元されているかどうかは、イチ消費者の私にはわかりません(^^;)。

オーガニック・コットンは農薬を使わずに育てたコットンですが、これまで農薬を使っていた畑って2、3年たたないとその影響が無くならないそうで、そうやって作り直した畑で育てた綿花を製品として送り出すまでには時間も手間もものすごくかかるそうですが、これまで買ったものはどれも着心地がよくてずっと愛用していて、それが環境によくて、使う人にも喜んでもらえるからと、作っている彼らの思いが製品から伝わってくるのです。

目で見る情報と違って、こういう触感から生まれる情報は、人の体を内側からポカポカ暖めて幸せにしてくれますねっ!

2008/11/3(月)『大掃除は命懸けです…』

あ、雑誌が出たみたいですね。ど〜かよろしく(^_^)。
次のネームにかからなくてはいけないのに、〆切が終わってからパソコンの周りの大掃除をしたら、体を壊して、今きれいな部屋で寝込んでいます。
私、大掃除をしたあとは必ず寝込みます。
じつは「ハウスダスト・アレルギー」なんです。エヘン。

この春にコピー機の周りを掃除していたときもほこりを吸い込んでノドがおかしくなって、これまでの経験から「あ、これは来るな」と思ってかかりつけの医院に駆け込んで「抗生物質下さい!」と言ったら、「アレルギー検査をしてみましょうね」と、初めてあの有名な検査(アレルゲンを調べる、アトピーや花粉症の方々にお馴染みの検査)を受けて、スギもヒノキもイネもブタクサも大丈夫でしたが、ハウスダストが炎上してました(涙)。
わかってたんだ、昔から。
小さいときからムシに刺されると赤くはれ上がって治らなかったし、掃除したあと寝込んだり、空調の悪いところに長くいるとノドがおかしくなって、軽い肺炎にも何度かかかったし。

でもぜ〜んぜん大したことはないの。春も先生にいただいた抗生物質をしばらく飲み続けたら治ったし、注意さえしていればお掃除なんてヘ〜キなの。ゲホッ。

「花粉症」にかかる危険は少ないが、「掃除は天敵」の私がこのごろ部屋をひっくり返すことにあまり抵抗感を持たなくなったのは、最近買ったMieleの掃除機(ドイツ製!)のおかげかもしれません。

晴れて「ハウスダスト・アレルギー」の名前をいただいたことをきっかけに、数十年使ってた日本製の古い掃除機にサヨナラ言って、新しい掃除機を買うことを決心して、いったいどれがいいんだろう?

掃除機はゴミを吸い込んだのちに、機体にゴミを残して、吸い込んだ風は外に放出します。
そのとき細かいゴミやほこりやダニの死骸などがフィルターの目を抜けて排出されて、それを吸い込むとアトピーや花粉症が悪化するとかで(つまり掃除すればするほど、吸い込まれたゴミやホコリが部屋にまき散らされて、アトピーや花粉症が悪化する)、吸い込むパワーさえ強ければ「良い掃除機」と思っていた私は無知でした。

ダニやダストの排出を抑える繊細なフィルターを備えた掃除機というと、どうやらみんなダイソンとミーレとエレクトロラックスの三つで悩むみたいです。
それぞれイギリス製、ドイツ製、スウェーデン製ですが、排気規準も高いようですが、デザインも人気の理由のような気がする。
日本のメーカーの掃除機ってみんな仮面ライダーのヘルメットみたいで(赤、青、白)なんだかオモチャみたいなのだ。

ターミネーターかトランスフォーマーのような外見のダイソンのサイクロン式は、パワーは確かに強力だけど、ゴミ捨てのときに細かいゴミが飛び散るとかで、ビョ〜キ持ちには良くないと、エレクトロラックスとミーレで悩んだんですが(どちらも紙パック)、「通販生活」が勧めるならとミーレを買うことにしました。

「通販生活」から買ったものっていつも「なに、これ?」としばらくはピンとこなくて、高い値段を出したことを後悔するんだけど、ブツブツ言いながら使っているうちになんとなく生活に馴染んで、ずいぶんたってから「こんなによく働くのに、ジャマにならないのはど〜して〜?」と感動することが多いような気がする。
だから人はだんだん「通販生活」の信者になるのだけど。私のように(笑)。

その「通販生活」で扱っている灰色のミーレ「ティアリット」ではなくて、青い色のミーレ「ブルー・ラグーン」をインターネットで買った私は「裏切り者」です。
(すいません。でもほかにいろいろ買ってますし、これからも買いますから、どうか許してっ!)

アフターケアなどを考えたら「通販生活」は万全なので、ぜったい「ティアリット」だったんだけど、一つ下のタイプの「ブルー・ラグーン」のメタリック・ブルーを一目見るなり、その美しさに「ドッキン!」とやられてしまって、私は海の色、ブルーが大好きで、部屋に置くのはいかにも工業製品ってメタリック・シルバーの「ティアリット」ではなく、深い海の青を部屋に出現させる「ブルー・ラグーン」でなければならないっ!

と、「ブルー・ラグーン」を買ったんですが、ミーレの掃除機には6色あって(シルバー、黄、赤、青、黒、緑)、日本で発売されていないレッドやイエローが可愛いくて欲しいと、海外ネットを探してさすらう人も多いらしい(笑)。

そしてミーレの掃除機がウチに届きました。
なんというパワーだ。なんでも吸い込んでしまう。
操作を間違えると、絨毯を吸い込んで二度と離さない。
くくくっ。こいつ、はなせっ!と大物を釣り上げたポーズでスイッチを止めようとすると、スイッチは本体にしかなくて、これを足で操作しろとマニュアルに書いてある。
なんというバーバリズム。まったく、ドイツ人め(やっぱりスイッチは手元に欲しい)。
本体は重いが、数カ所で回転するようになっている金属ホースの操作はけっこうスムーズで、長さもあるからくるくる回って小回りがきくので、わ〜い、ラクチン〜!と喜んで部屋をくるくる踊っていると、壁にぶつかって穴を掘るは、本の山にぶつかってガラガラ崩すは…。
おいっ、おまえ、掃除してるのか、破壊してるのかっ?
さすが身長180センチのドイツ人が、土足で上がる絨毯の部屋を掃除する掃除機だ、と感動。

掃除機だかクラッシャーだか判断に迷うが、今まで使っていた数十年前に買った国産のクリーナーは床に落ちた消しゴムの粉やトーンのかけらを何回ブラシを往復しても吸い込めなかったのに、Mieleはたった一回で吸い込んでキレイにする。
この本体に標準ブラシとホコリ用の丸い毛のブラシさえあれば、床だろうが本棚だろうがどんなところでもキレイにできる。怖いものはなにもない!という自信がついて、私は以前より掃除をするのが楽しくなって、このところ時間があるとしょっちゅう掃除している。

「なにかお役に立てることはありませんか?ご主人さま」と足元にまとわりついて、ヘマばかりする忠実な犬に、Mieleは似ている。

以前ダイソンを買った友人が重い、二階に上れない、階段は掃除できない。
欠点がいろいろあることはわかっている。
だがこれを買ったことを、私は決して後悔はしない。
と言っていたことを思い出した。

今の私には、その気持ち、なんとなく分かります。
私もMieleを買ったことを、決して後悔しない。