20004月の トンテンカン劇場

2000/4/27(木)『G4様がいらっしゃいました』

PowerMacG4 400 HD10GB メモリ320MB
NANAO T760 19インチディスプレイ
のお二方が、昨日26日に我が家にいらっしゃいました。

なにせデスクトップは初めてで、今までノートだったので、新しくパソコンを買った初心者とあまり変わらない状態です。
ほ、スイッチを二つ入れるのか〜とか驚いてる(^^;)。

2400を買ったときはどのくらいで使えるようになったかなあ。
いや、あの時ほどひどくはないだろうけど。少なくともドラッグアンドドロップの意味は知ってるぞ(笑)。

いろんなソフトを入れて、2400とLANを組んで、周辺機器を繋ぐというのを当面目指してがんばります。

ちょっと御報告でした。

2000/4/25(火)『運命の日がやって来る』

「Netscape」の6がこの海の果てるところ、遙か彼方で公開されたという話を聞きますが、私には関係ない。
一度入れた「4.7」を出して、未だに「4.04」を使っています。
メモリが足りなかったんです…(涙)

こういう話はグチになるので、聞いて楽しいものじゃないと思うので今まであまりしないようにしてましたが、私最近精神状態がかなり悪かったのです。

もともと画像をやるのにノートでは無理だとは分かってたんですが、まあ練習というか、どういうシステムか理解するためにちょっと使ってみようってカンジで、昨年「PhotoShop 3.0」で遊び始めて、それは本当にすごく面白かったんですが、面白ければ面白いほど、じき「絵を描く」ということが私にとってストレスになってしまいました。

メモリが足りない。
やりたいことをやるために容量が足りない。
その不足が絶対的で抵抗できないものならば、その範囲内でやれることをしよう。
弱い人間は防衛本能でそう考えるようになります。

ああ、こういう絵描いてみたいなと思うたびに、それはここで引っかかるだろう・・と「パブロフの犬」。描けるような絵を描こうといつの間にか考えるようになって、やがて「レタッチ」(取り込んだ絵を明度や色彩やフィルターでアレンジすること)ばかりやるようになって、それはそれでけっこう面白いから、いつの間にか月日が過ぎていきました。

でも絵を描く人間が、安全だからと「レタッチ」ばかりやるようになったら、お終いです。

さらには(笑)。
昨年末、私の2400はトラブルでG3になりました。
G3になった分早くなったんですが、G3BOOSTER(G3カードのドライバ)がメモリに常駐するようになって、その分メモリが狭くなったらしくて、「Netscape」と「PhotoShop」と「ホームページ作成ソフト」の同時立ち上げが出来なくなりました。
H.P.を作っている方ならお分かりでしょうが、この三つの同時立ち上げが出来ないと…
画像を作って、それを作成ソフトに入れて、「PhotoShop」を消して、「Netscape Navigater」を立ち上げて、サイズが小さいわと「Netscape Navigater」を消して、「PhotoShop」を立ち上げて、大きくして、それを作成ソフトに入れて、また「Netscape Navigater」を立ち上げて、あ、まだ小さいわと「PhotoShop」を立ち上げて・・・
ソフトの立ち上げスピードは早くなったけど、前より消したり立ち上げたりの繰り返しが増えて、前といったいどっちが効率的だったんだろうと考えると、いいかげんにしてくれ。あたしゃもっと使いやすいパソコンが欲しい〜!

メーラーも。
使っている「クラリスメールライト」はもはやMacOSのアップデートに対応しない見捨てられたソフトで、もっとポピュラーな「Outlook Express」か「Eudora pro」に変えようとしたら、変えられなかった、両方ともメモリを食い過ぎて。
表示異常やありとあらゆる不都合が出て、でもMacOS8.5ではもう対応できないらしくて、直せない。
それで最近メーラーを見ると、「うぷっ」と拒否反応を起こすようになってしまって…こりゃ心身症だ(笑)。メール下さった方々には本当に申し訳ないことをしてしまいました。不義理重ねてしまいました。ごめんなさいm(_ _)m。

さらには…ブラウザ。
「Netscape Navigater4.04」て最初から不良ブラウザだったと思うけど(うちのマシンだけ?)、キャッシュ保存やJAVAでヘンな動きして、サーフィンがすごく手間と時間がかかって、「このバカヤロ〜」て5分に一回怒鳴っちゃう。早く4.7に変えたい!と思っても…変えられない。悔しくて情けなくて、最近サーフィンもしなくなってしまいました。
でも、パソコンとインターネットが不自由だなと感じるようになったら、これがまたストレスなんです。
もはや、それなしに生きてはいけないライフ・ラインですから。

だから、私が部屋の大改造をしてまで新しいパソコンを入れる決意をしたのは、まあいつかやらなきゃならないことだったんだけど、そこまで精神的に追いつめられていたんです。

今私の頭の中には尾崎豊の歌声が鳴り響いています。
ピアノにその怒りをぶつけるように歌う「卒業」。

さからい続け あがき続けた 早く自由になりたかった
この支配からの卒業 闘いからの卒業

パソコンとは人を自由にするものなのか。
だがその自由は仕組まれたシステムとしての自由にすぎないのではないか。

なにはともあれ私のG4は26日に来ます。

2000/4/18(火)『机の山椒魚』

今日は机をトンカチで叩きつぶしました。

大学時代から使ってたかなり大きな机ですが、もうガタがきていて、これをどかしたあとに本棚を入れなきゃならないので、ゴミに出そうと思って。ところがここに引っ越してきたときは入ったんですが、それから家具が増えて廊下を通らなくなってて、ベランダからロープでつり下げて外に出そうかとも思ったんですが、窓の広さも足りなかった。それでトンカチで叩きつぶして、引き出しやら天板やら、バラバラの木切れが今ベランダの隅に積み重なっています。
机のスプラッタですね。
「山椒魚」(井伏鱒二)みたいでかわいそう。

それから本棚を注文しに行ったら、「今品薄で在庫がない。入荷するのは早くて土曜」と言われて、続いてパソコンショップに見積もりを作ってもらいに行ったら、「店舗改装のため連休中」の張り紙が張ってあって、まったくもお〜何のために計画表を作っているんだ、私は。と頭にきてもお遊んでやる〜とヤケッパチでビデオショップに行ったら、狙っていたビデオは全部貸し出し中だった・・。こんなもんね、人生は。

一応「ターンAガンダム」の3、4巻と「エド・ウッド」を借りてきました。

ところで先日「トンテンカン」に書いた「この部屋にパソコン入れたら床が抜けるよ」と言っていた友人の続報が入りました。もうとっくにiMacDVのSEを買っていました。
ステレオを外に出したそうです(笑)。

彼女も漫画家なんですが、あの「大先生」も買うらしいとかいろいろウワサ聞いちゃった(笑)。
いわゆる「24年組」といわれる漫画家、およびその年代の作家さんたちは(私も含めて)、若い作家さんたちに比べてパソコンとかCGへの壁がちょっと高かったような気がしますが。
あ、もちろん、やってらっしゃる方はホントーに昔からバリバリやってらっしゃいました!
でもこれからその年代の作家さんたちもどんどんパソコンとインターネットに接続する時代が来そうです。

2000/4/14(金)『喫茶店でインテリアを考えた』

掃除を始めてから右手首が痛い。
ぞーきんをかけすぎたせいか。いや、しぼるのが悪いのか。掃除機のヘッドの回転にあまりグリップをきかせない方がいいかもしれない。
原稿を描いていても、パソコンのマウスを握り続けてもならなかった腱鞘炎に、掃除でなるかとなんだか感慨深い。
漫画家という人種が掃除をしないのはこういうワケなのです。
こまめに掃除すれば手首に負担を与えるほどの大掃除をしないですむという考え方もあることは確かだ。今後前向きに検討してみることにしよう。

掃除のあいまに歯医者さんに通っています。
歯医者さんから帰ってくると、グタ〜ッと疲れて夕方くらいに寝てしまいます。歯医者の椅子は吸血椅子か。
今の歯の治療は痛くないけど、ひょっとして先生の手元が狂って歯茎削られるんじゃないかって緊張して、機械のガリガリの振動に耐えようと体を踏ん張って、エネルギーを使い果たすようです。これで前歯のところに麻酔を打たれたりすると、半日頭蓋骨の半分にボーっとかすみがかかって、ノーミソも連動して眠ってしまいます。
歯医者さんに熱心に通っているころ描いた作品がネームも絵も荒れているのはこういうワケなのです。

オペレーション「オードリィ」はそういうわけで悪戦苦闘中です。
一休みしに喫茶店へ行くと、「Elle Deco」というインテリア雑誌が置いてあって、フランスのインテリア雑誌の日本語版なんて私には関係ないわと普段なら見向きもしないんですが、こういう時なので熱心に見入ってしまい、結局午後中ずっとその喫茶店でコーヒー飲んでしまいました。
パリのアパルトマンやニューヨークのロフトもいいんですが、日本の古い家の写真がいっぱい載っててステキでした。江戸時代に建った鹿児島の旧家とか、合掌作りの家とか、京都の町屋とか。こういう美しさと機能性と威厳を、今の日本の家は無くしてしまったなあ。

公団サイズの押入って、住んでる方はお分かりでしょうが、幅が70センチくらいしかなくて、布団を畳んで入れる時三つじゃなくて、四つにしてそれを二つ折りにするという八つ畳みにして「エイヤッ」って押し込まないと入らないんです。いったい何を考えてこういう建物を建てるのだろう・・。

でも効率優先の高度経済成長で日本の美しい家を解体したから、日本人がみんな新建材でできたウサギ小屋に住めるようになったのかな。日本が豊かでお金持ちの国だなんてまだまだウソですね。

「Elle Deco」は隔月刊で、日本版に変えるときのアレンジの仕方もいいらしくて、けっこう実用的な雑誌だと思いました。

2000/4/5(水)『ロフトが欲しい!』

マット・デイモンのデビュー作の「グッド・ウィル・ハンティング」を先日衛星でやっていたので、ああ評判になった映画だなとTVの前に座って見ました。
数学の天才だけどアダルト・チルドレンの青年が、妻を失った心理学者と触れ合うことで現実に立ち向かっていく力を得るというストーリー。
でも、セリフが若いというかエピソードが甘いというか・・。
ロビン・ウィリアムスって嫌いじゃないんだけど、どうしていつもこーゆー「ヒューマン」ドラマの脚本を選ぶのかなあ。
クレジットを見て、脚本を書いたのが主演していたマット・デイモンとベン・アフレックだと知りました。
シナリオ・ライターって人生経験を重ねてある程度年を取っていないとダメなのかなあ。たぶんSFとかアクション物だったらいいんだろうけど、「ヒューマン」ドラマを書くにはこの二人は若すぎたようです。
ラストに制作MIRAMAXと出て「どっひぇ〜!」
1997年の映画だったけど、きっとブエナ・ビスタの傘下に入ったあとに違いない。MIRAMAXも〜ダメだ〜。(注:MIRAMAXというのはアメリカのインディペンデント映画制作会社で、数々のアメリカ映画とは思えない名作を生み出した今やアメリカの伝説です)

そんな中で、ロビン・ウィリアムス扮する心理学者の大学での研究室に心ひかれました。
妻の死でエリート路線から外れて、今安大学の先生をしているという設定で、乱雑だけど人間味溢れた暖かい部屋をセットで作ることで、MIT(マサチューセッツ工科大学)の権威的で冷たい研究室と対比させるという意図だと思います。
中央に治療用テーブル・セット。壁には高い天井まで本棚。向かい合った二つの机。廊下とのガラス張りのドアからも高い天井の窓からもさんさんと降り注ぐ太陽。

インナー・ワールドと外界のバランスをうまく取った、まさしく今私が部屋をひっくり返して作りたいと思っている空間はこれなんです!!!

高い天井。コンクリートの壁。モノが溢れていても人が息をするための空間がある。
でも今から大学の先生になって研究室をもらうわけにもいかないし。
一番近いのは、たぶんロフトというやつかなあ。映画なんかでよく見る、古い工場やビルを改造して住んでるあれです。
ロフトが欲しい。ロフトに引っ越したい。なんだか今私ロフトってところですっごく生活したいぞ。

でも日本でロフトってどこを探したらあるんだろう???
(注:渋谷のあのお店ではありません)

2000/4/2(日)『一周年記念御礼』

花粉症もかなり収まり、今を最後と咲き誇る沈丁花の甘い香りを嗅ぎながら、春満開。肩も腰も痛いけど、だんだん動くようになってきました。暖かいってやっぱりウレシイ!

あいかわらず部屋をひっくり返しながら、あちこちのパソコンショップのチラシを見比べたり、インターネットでオンラインショップにアクセスしたりしてう〜んう〜んと頭をひねっています。
「どこが安い?」とMacの先生に訊ねると、「そう。やっと決心したのね。今までよく10インチのノートでがんばってきたわね。」と優しい言葉いただいて、くくっ。これまでの苦難の道のり思い出して、泣いてしまいました。5枚重ねるとフリーズするレイヤー。かき分けかき分け辿り着くウィンドウ。大変だったんだよ・・。(彼女のお勧めは「どこでもいいけど私は『秋葉館』」でした)

でも私分かっています。新しいパソコンはトラブルと手を携えてやって来るだろう・・。

トップページを変更しました。
ヴァレンチーノ・シリーズの「恋のページェント」の表紙をフィレンツェ製の額に入れました。
懐かしいなあ。「恋のページェント」というのはディートリヒの映画のタイトルですが(見てない)、ムーン・ライダースのアルバム「イスタンブール・マンボ」に同名の曲が入っていまして、好きでした。このアルバム今聞いても名作です。

このWebページを始めて一年たちました。
もっとも「PhotoShop」を入れてこのWebページを作り始めたのが去年の1月末で、そのころの騒動は覚えてるんですが(その辺の心境は1月のトンテンカン劇場をご覧下さい)アップしたあとはドタバタが壮絶すぎたのか記憶があまりありません。疾風怒濤の一年だったのかな。

ちょっと取り込んでおりますが、この一年ご来訪いただいたみなさま方に心から感謝いたします。
落ち着きましたら、あんなことも、こんなことも、もっとパワーアップしたWebページに・・と夢は限りなく、道は果てしなくどこまでも続くようです(笑)。