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芳紀66歳
自動車学校てんやわんやのてんまつ記(7)


近所の人たちが車を見物にやってきた。
「ええ(良い)車ですねー、高かったでしょう!」
と、見物にきては、そうおっしゃるのだった。
そして、私が車を貰った経過の幸運を祝福してくれるのだが、
「しかし、免許取るのは、えらく高(た)こう掛かりまっせ。年齢にプラス1万円といいますよってになー」
と、その続きの言葉を、一様におっしゃるのであった。
(ということは、66万〜67万円も掛かるじゃないの!)と私は胸の中で勘定し、「これは大変だ」と叫びそうになった。
学校にはシニアパックという制度があり、これでいくと、31万ン千円で済むのである。
「何もかも、これでいけるのですね? この他には何も掛からないのですね?」
と私は念を押した。
「これ以上掛かりません。しかし……」
これには「しかし」の後があって、説明がもう一つなのだが、とにかく、何とかかんとかと、ンとかどうとかの試験に落ちなければ、この金額でいけるらしい。
私はフリーライター、長男はフリーの?、次男はアルバイトみたいな……ということで、唯一マトモに近いのは、ただいま入院している無職で年金の夫さまなのである。
こういう状態で自動車を持っても大丈夫なのだろうか? という疑問と不安がもやもやと湧き上がってくるのだが、「ええい、ままよ、これを仕事にプラスになるように考えて使えば、何とかなるのでは!」と、あやふやな気持ちのままに、自動車学校まできてしまったのであった。仕事にプラスということは、車を使って、「何かお仕事下さい」の営業をするということである。どのような仕事を創り出していけばいいのか! 私の頭の中で、電気がパチパチとはぜた。
フリーはイコール自由でよいのだが、この自由は、下手をまくると、餓える自由になりかねない危険をはらんでいる。
「びっくりするほど、自動車には維持費というものが掛かるのよ。あなた、本当に大丈夫?」と、元の車の持ち主のYさんに言われている。
夫の入院の上に、免許を取れたとしても、自動車に掛かる経費が待ち構えていることになった。
私は、背水の陣を敷いたことになるのであった。

 

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