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芳紀66歳
自動車学校てんやわんやのてんまつ記(6)


ハードコンタクトを、はめようとしたことがある人なら、分かってもらえると思う。これが慣れるまでの痛さは、ハンパなものじゃないのだ。
その証拠に、男の人は私に、よくこんなことを言う。「女の人のほうが我慢強いと思います。男の人は、どうもダメのようですね。ぼくもダメでした」もう、5、6人から聞いている。
それはさておき、40年近く左目だけで過ごしてきたのだ。今さら、右目がコンタクトを受け付けてくれるだろうか!
私は、病院でコンタクトのはめる練習をしたことを思いだしていた。まず、麻痺するような目薬を差してもらい、コンタクトをはめる。そして病院の廊下で何分間か待つ。何回か病院に通い、はめる時間を伸ばして、目を徐々に慣らしていくのだ。
家でも少しずつ練習しなければならない。いや、それが痛いのなんのって! なにしろ目である。敏感なところである。小さなチリひとつ入ったって痛いところだ。それが、薄べったいものとはいえ、目に入れるのだから痛いのは当然だ。
家での練習方法として、コンタクトを入れてテレビを見ることにした。そのほうが気が紛れると思った。そして、テレビを見ている間中、私は、指で、上目蓋と下目蓋を押さえていたのだった。なんという格好だ。しかし、本人は真剣である。
瞬きをしたりして、コンタクトに目蓋が触れると、我慢できないほど痛い。それならと、指で押さえて、目が閉じないようにしていたのである。だが、そうしていても、痛さで、ひらきっぱなしの目からは、ひっきりなしに涙が流れ落ちたものだった。
「もう一回、あれをやるのか……!」と、私は、うんざりしながら、そんなことを思った。
眼鏡も持っているが、パソコン用にと、50センチから1メートルの距離が一番見えるように、合わせてもらったものなのだ。これでは自動車には不向きだろうと思ったこともあるが、やはり眼鏡より、外出時にはコンタクトを使用したい私なのであった。
家での練習がはじまった。そしてコンタクトをはめるという難関を突破して、私がN自動車学校の門をくぐったのは、12月も7日のことであった。

 

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