前世紀前半、祖国日本に見放された一人の芸術家がフランスにいた。
この日記はその芸術家、藤田嗣治に魅せられた貧乏サラリーマンが
無謀にもコレクターに成らんとする苦難の記録である。
尚、本人は結構幸せらしいが、寄付は随時受付中である。


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2008.07.21


北海道立近代美術館で開催中のレオナール・フジタ展に行って来た。

2年前、歴史的な展覧会が東京国立近代美術館で開催された。
それまであまり知られる事の無かった藤田の全生涯を見渡し、これでもかというような秀作ばかりを集めた
凄い展覧会だった。今回の展覧会はそれとはコンセプトが違い、こちらはポイントを4つに絞った展示で、
同じく大規模で内容の濃い展覧会だった。

フジタのアトリエの再現は、フランスのヴィリエ=ル=バクルに行ってみたいがなかなか時間の取れない
私のような者にはとても嬉しい企画だ。簡単に行ける所ではないし、藤田を知る上でも、とても解りやすい
展示だ。
また、何といっても、今回世界初公開された『平和の聖母礼拝堂』のフレスコ画の習作はじめ沢山の資料には
涙が出た。これを持ってきてくれたのは、もう、ものスゴくうれしい。しかもあんなに沢山。藤田は絵が巧み
だと言われているが、そうかなあと思っている人は、今回の豊富な習作を見たらいい。藤田の画にはおかしな
構図の絵が時折有るが、そういうのは大抵面相筆でさらっと描いたものであって、木炭のデッサンは藤田の
力量を知るのに解りやすい。死が目前に迫った79歳とは思えない力強い習作群に、ただもう感動した。

さて、
藤田好きには、もう、もう、もの凄く良い展覧会だったが、初めて藤田を見る人には藤田のスゴさを解って
もらえなかったのではないかと、ちょっと気になった展覧会でもあった。藤田、こんなものかと思ったのでは
ないかと、気になる。企画は良いのだが、作品自体が今少し弱いと思った。特に入り口付近には、やはり、
良いものを持ってこないと、それなりの気持ちのまま見始めると、歪んだ気持ちのまま見続けやすいように
思う。やはり藤田と言えば乳白色の裸婦というのが一般的なのに、前の方に、これ、後塗りしてないかなあ?
とか、拭いちゃったのかなあ???といったような、お世辞にも良いとは言えない裸婦が並んでいて、これ
では藤田が泣かないかとがっくりした。誰でも、失敗作はあるし、作品の状態も色々あって、乳白色の絵は
特に作品の状態によって善し悪しが大きく別れる。色々見ていれば、良いも悪いも色々見たいが、藤田が
初めての人が多い(と思う)北海道でこういうのを展示してほしくないなあと思った。

と言っても、晩年の作品は良い物ばかりだった。特に画集で見ていてあまり良いと思っていなかった『イヴ』
は、とても素晴しかった。藤田は繊細に描き込んだ絵が多く、描き込み方が緻密であればある程、画集に
すると繊細な部分が写し出しきれず、却ってぼやけた印象の絵に写ってしまうように思う。

今回、特に目玉になっている日本初公開の群像も私としてはお薦めしない。この展覧会の神髄、意義は
晩年にこそあると思う。

一言で言うと、
初期の裸婦に良い作品が無かった事、群像は日本初公開であり下絵等展示は良いが、基本的に作品自体は失敗作
である事、対して、後期の作品の良かった事、藤田最後の仕事である礼拝堂に関わる仕事のなんと!素晴しい事、
というのが今回の展覧会の感想だ。図録には展示されていなかった良い裸婦も載っている。早急にそっちに変え
て欲しい。



グッズは大変豊富だった。
あれば良いのにと思っていた箱とかお皿とかまであって、印象では今まで行った展覧会の中で一番充実していた
ように思った。
ただ、大人買いキットが無いのは、はっきり言わせてもらうと気が利かないと思う。せめて、ハガキだけでも
セットになっていると面倒でなくて良いのにと思った。あれって、一枚づつ取るの結構面倒なのだ。それに
いっその事まとめて買っちゃえって人も出て来るに違いないし。
ってことで、ハガキは少しだけ買って来た。

他に、もっといっぱいハガキと
???なものが有った。

東京国立近代美術館の時に登場した
ロイヤルコペンハーゲンの陶板も
一種類だけあった。

図録はハードカバーの結構なものだった。まだ読んでいないが内容も面白そうである。

ポスターはA3ぐらいの幻の群像の一部分のものしか無かった。
これは要らないので買ってこなかった。

残念ながら 
欲しいポスターは売っていなかったので、
悔しいから町に飾ってあったポスターを撮って来た。
左は北海道新聞社の壁に大きく貼られていたもので、右はホテルの近くの額屋さんに飾ってあったもの。
地下鉄の電車内に藤田の自画像のがあったが、写真を撮ろうとした時には既に無かった。


以上、私の見た2008.07.18と19の北海道立近代美術館のレオナール・フジタ展でした。


2008.06.09


 英国グラモフォン社製 HMV163  神保町 梅屋さんで購入

EMHのHMV163が届いた。
土曜日に見に行って、今日持って来てもらった。かなり、もの凄〜く状態が良いと思う。
お店で視聴するまでもなく一目見るなり素性が良いと思われ、家にはこの方にいらしてもらおうと思った。
レコードを何枚か持参して聞かせてもらったのだが、視聴というか、コンサートみたいだった。
音が割れやすかったり、低音が多かったりと、今まで使っていたHMV104ではうまく再生出来なくて、
それでいて好きなレコードをEMHが選んで持っていったのだが、かけた瞬間から、違う感じがする。

特にカザルスのチェロが素晴しく、これは名盤というものではないですか?と聞いてしまった私。
残念ながらHMV104ではチェロの音は今一クリアーに再生出来なかったのだ。う〜〜ん、こんなになぜ違う〜
と思ってしまった。
ホーンが大きくなると低音が出るようになるそうなのだが、大体が、なぜ音が出るのか私にはどうしても
理解出来ないので、更にホーンが大きくなると低音が出るようになるなんて、ますますもって理解出来ない。
でも、音にニブい私でも音の違いは歴然で、しみじみ感心してしまった。

ただ一つ心配だった狭い家で聞くにはホーンが大きいので音が大きい過ぎないかというのも、音は大きく
なるのではなくて、音の広がりが大きくなって音に余裕がある感じで、却って聞きやすくレコードをかけると
いつも部屋に戻ってしまう寿々も部屋に戻らずにいる。

ところで梅屋さんはご自身で持って来てくれて、サウンドボックスやターンテーブルなんかを外して
家で組んでくれて視聴してくれるので安心だ。音に関係する大事な所はちゃんとメンテナンスしてあって、
他はざっくり綺麗にしてあるだけのようだった。こういう売り方も好きだ。
ちなみに磨いたらまるで新品のようにピカピカになった。写真は磨いていない時のもの。今はまるで新品に
なっている。お父さん、見に来てね。お母さん、この間の裕次郎はLPだから掛けられないけど。



2008.06.06
「2008.01.12 マドレーヌ藤田の歌を公開!
に参考にしたブログのリンクを追加しました。


2008.06.01
資料にこの2冊を追加しました。




2008.05.31
藤田研究で有名な林洋子さんの講演会の聴講券を購入した。

ブリヂストン美術館 土曜講座 
2008/6/14(土)2時−4時
 『1920年代の岡鹿之助ー藤田嗣治というパリへの扉』


今まで聴講券を事前に買った事は無かったが、
”定員になり次第、締め切らせていただきます。”と書いてあったので、心配になって買った。
あまりこういうのは行かないけど、行く時はいつも入れるか心配で落ちつかないので、事前に券が買えるのは
良いかも。


2008.05.17
ダメでした。
会場へ入ったのは一番早かったけど、出るのも2番目に早かったでした。


お友達〜。お友達〜。
後ろから何度か呼びかけたが、同じくダメだった一番目に会場を後にした御同胞はとっとっとエレベーター
に乗って行ってしまった。
おかしい、、、、占いによると今日はお友達が出来るはずだったのに。


ってことで、シンワアートオークションへ参加してきました。
狙いは当然、藤田の戦争画で、狙いはただ1つ藤田だけ、という私たちともう一人の2組が早々に引き上げた
のでした。前にも藤田の競りが終わると、5、6組がとっとと引き上げた事がありました。素人のごく普通の
人も美術品オークションへ参加してしまう藤田の人気はスゴいです。

エスティメートが50〜80と、評価額の低いと思われる戦争画であるにしても、めちゃくちゃ安いし、どうせ
客寄せだろうなあと思いながらも行かずにおれない弱い私。もしかして〜。
じゃあ、200と40くらいまでなら入れてみるかと行ってみたのですが、、、、

前の席の取締役と呼ばれていた方が、他の絵より少し長い時間、藤田の絵を見ているのを見た時点で、
これはダメかなと。更にオークショニアが藤田の競りの前に水を飲んだ時点で、これはもう絶対ダメかなと。
藤田は盛り上がるらしいなあと。
やっぱりで、結果は660でした。藤田の番になると、それまでパラパラだったパドルが一斉に上がって、、、、
でも200を越すとバタバタっと降ろされて、一瞬、希望が湧いてきたと思ったら、2名でしょうか? そのまま
競り上がって、あっという間に660になってしまいました。金額は高くはないですが、上がり方は10倍と、
もの凄いです。

ああ”〜 ストレスで何か買ってしまいそうな私。



2008.05.08
EMHの『続・藤田嗣治について』を追加しました。
宜しくお願いします。



2008.05.06
藤の花の季節なので亀戸天神に行って来た。


この川瀬巴水の『 亀戸の藤 』の現場を同じ構図で
見てみたいと前から思っていたのだ。
それから、もしかしたら、この版画のグッズとか、
この女の子の後ろ向きのハガキの複製とか売って
ないかなあとちょっと期待もあって。

同じ構図で見てみたいと思っていたわりに、
写真を持って行くのを忘れてしまった。
あちこち色々な方向から写真を撮って来たが、
どれもイマイチだった。まあ、いつもの私という
事で、、、、。

亀戸天神の回りには版画やグッズを売っているような
ところは無いようだった。
鼈甲細工のお店とくずもちで有名な船橋屋と、
後は『藤まつり』中だった為なのか、いつもあるのかは
知らないが露店がいっぱいあるぐらいだった。

鼈甲細工はつるんと美しい耳かきとか、亀の形の箸置きとか、結構欲しい物があった。買わなかったけど。

亀戸天神というと、安藤広重が特に有名だが、度々版画の題材になって来たところである。本物を売ってと
までは言わないが、ハガキとかミュージアムグッズみたいなものがあったら結構売れそうなのになあと思った。
おじさん、おばちゃんがいっぱいなので後刷りの版画なんかも売れそうな気がする。まあ、賑わうのはこの季節
だけなのかもしれない。

お昼は境内にある江戸懐石の『若福』さんで頂いた。
大変美味しく頂いたが、1階席だったのは失敗だった。2階だと天神様の境内が見えるらしかった。1階と2階では
入り口が違うので要注意だ。2階は有名らしい卵焼きを焼いているところの横から入るのだそうだ。


帰りに船橋屋の本店でクリームあんみつを頂いた。案内をしている店員さんは綺麗な人だった。美人だと
和菓子屋さんの白い上着も趣がある。
お土産にはくずもちを買って来た。ここのくずもちは切ってあった。結構この一手間が面倒なので、
とても嬉しい。


神田に車を止めて、地下鉄で錦糸町まで行って、そこから歩いて亀戸天神まで行ったので、帰りに神田を
少しぶらぶらした。
海画廊で前から欲しいと思っているけど見た事の無いリトポスターを、買わないけど見るだけ見たいと思って
寄って、つい買ってしまった。
ずいぶん前に1回会っただけなのに、店員さんが私たちを覚えていてくれたのも、ついつい買う気にさせられた。
ちょっと額装を修正して、来来週の末ぐらいに届くらしい。そういえば、ここの店員さん2人も美人である。



2008.04.29
林洋子さんの本を追加しなくてはということで、藤田嗣治 参考資料を更新した。



2008.04.28
林洋子さんの本がついに出た。

一昨日、岡鹿之助展を見に行って買って来た。本屋さんでは見つから無くて、ブリジストン美術館で買って来た。
売っているのを見た事が無い挿画本について触れていたり、見た事も無い資料が載っていたりと、コレクター必見
の一冊だ。



林洋子著『藤田嗣治 作品をひらく』名古屋大学出版会
結構高い。5200円也。厚いけど。
(内容的には高くない本です。)



2008.04.27
昨日、早速、岡ちゃんの展覧会を見て来た。



作品数は70点と少ないが、大変満足の展覧会だった。御立派なやつばっかり70連発でノックダウンってところか。

私の場合、結局、満足の度合いってのは、どのくらい美術館級の立派な作品があるかによるらしい。
生涯を通して全画業をきっちり見れるようなのも満足するが、その場合も、ご立派なやつがいっぱいあるのが
前提だ。むしろ、ご立派な作品だけだとそれしか見ないわけなので、その方が印象が強力だったりする。
頭の作りがシンプルなせいか、特に最後の方に細々した物があったりすると、その細々な印象で閉めくくられて
しまって、スゴかったねの印象が残らなくて。

展示が年代順ではなくて作品のモチーフによって分けてあった。画風の変わり方が解り難くて、あまり良いとは
思わなかった。作品の横に説明を書いていないのは良かった。あれがあると作品の前に立ってそれを読んでいる人が
いて困る。照明の良いのは相変わらずだなと思った。
ちなみに初日、4時頃の入りは、田舎の美術館に平日行ったくらいの人だった。空いていて、これも大変結構でした。

最近はあまり買わない図録を買って来た。
なんと! フランス滞在期中の手紙が23通も載せられていた。フランス滞在中と言えば、もちろん藤田の事も
出てくるわけで、思わぬ拾い物でした。

もしかしたら在るといいなあと期待していた『林』があった。岡ちゃんの絵の中で他には似たようなのは見た事が
無かったのだが、図録に『1ヶ月後に発表されたたき火のみが類例になる』と書いてあった。『たき火』は何処へ
行ったら見れるのだろう? 絵は現物を見ないとその良さが解らない。特に岡鹿之助はそうだ。中でも『林』は
ハガキで見てもダメだろうなあと思っていたら、案の定まるでエロい版画のようだった。

大変満足の美術展だったのだが、あえて言うならアマリリスと君子蘭が少なかったのは残念だった。
廃墟とかお城とかの前に意味も無くどど〜〜んとある大きなアマリリス。やっぱ、これが5.6枚続けて展示されて
いたりすると、なんじゃこりゃ〜〜な迫力にノックアウトされちゃったりするのである。ちょっと残念でした。

以上報告おしまい。



2008.04.20
やっぱ、どんなに欲しくても汚いんじゃあねえ。要らないなあ〜。
って、独り言です。



2008.04.19
2週間前くらいに目黒区美術館に行って来た。
『美女の図 美男の図』というのをやっていて、藤田が14点も出品されているというので、最終日一日前に
滑り込みで行って来たのだった。
ってことで、この展覧会は既に終わってしまっています。全国のへなちょこコレクターをご覧頂いている
藤田好きさん、開催報告が漏れてしまってごめんなさい。(誰も期待してないか)

で、ちょっと気になった事が、、、、



この美術館、横に目黒川があって両側にず〜〜〜っと桜が咲いていて、美術館側は遊歩道なので、お花見して、
絵を見て、と大変結構なところなんですが、、、、、
折角の桜並木というのに工事現場のような場所取りの青いシートはダメだろ〜。町並み条例とかで禁止にしないと。

”お花見のシートは緋毛氈の事。”

いや、赤もどうかなあ? 兎に角、ブルーシートはいけないだろう。ブルーシートと行ったら、修理中とか
工事中とか、事件とか、現代アートとか、、、、まあ、どうでもいいか。



2008.04.18
先日、川村記念美術館へ行って来ました。

相変わらず、小川さんという人は、あったかい絵を書く人です。
たった3年の間にちょっと飛ばして買い過ぎかなということで、後ろ髪ひかれつつも今回は何も買わずに
帰ってきました。私は紫陽花の絵が欲しかったのですが、家には大き過ぎました。いつか、3、4号の花
の絵が欲しいです。EMHは教会の絵が気に入ったようでした。

茶席から
茶席なので、メニューは抹茶と和菓子のセット(600円)のみ
大きく開けた窓から庭が望めます。ちょうど桜が舞い散って、今年最後のお花見頂戴いたしました。


リニューアル後の川村記念美術館は、なんといっても広くなったのが良かったです。

川村記念美術館といえば、私としては藤田の『アンナ・ド・ノアイユの肖像』が一番ですが、
一般的には、ロスコと、やっぱりフランク・ステラではないでしょうか? ステラの大型の作品を
あれだけまとめて持っている美術館はそうそうないのに、最近ではあまり展示されていなかったように
思います。世界有数のコレクションなので、ちょっと残念に思っていましたが、今回のリニューアルで
広くなったので、これからはいつでも見られるようになるかもしれません。

新しく追加された常設展示室のニューマン・ルームはブラインド?越しに見える景色も良かったです。
ブラインド?自体も何物なのか気になりました。(遮光ものに弱い私)



マティスとボナール展をやっていました。なかなか充実の内容だったと思います。

二人は同時代の人で、友人だったそうで、時代を追って二人交互に何作品かづつまとめて展示してあり、
一緒に年を重ねて行く二人の姿がさら〜っと伝わって来るような、何気に良い展覧会だったなあと思いました。
見た事の無い作品も多かったし。

そういえば、ルオーとマティス展というのも何処かでやっていますが、そっちはどうでしょうかね。 
ちょっと比べてみたい感じがします。絵的にはまとまり難そうなお二人のような?

お土産に企画展のグッズ売り場でおフランスのワインジャムを購入して来ました。しっかりワイン味でした。



2008.04.08
小川憲一さんが今年は川村記念美術館の付属ギャラリーで作品展を開いています。
川村記念美術館は最近リニューアルオープンしたばかりだし、春だし、ブラブラお出かけはいかがですか?


『 小川憲一作品展 』 水彩 油絵 水墨 日本画
  川村記念美術館付属ギャラリー
4/8(火)〜 4/13(日)AM 9:30 〜 PM 5:30



2008.4.1
あちこちで買物をしている為、色々な所から新入荷の案内が来る。
結構楽しませてもらっているが、今まで、それを見て何か買った事は無かった。



澤田政廣『福ねずみ』張り子彩色 昭和11年 高さ最大で11cmぐらい
リアルでクールでとても美しい。そして神秘的で神々しいところはいかにも政廣という風でうれしい。
グレーとオレンジを持って来たところもスゴいなあと思う。 ”そうか〜グレーとオレンジなんだ〜”

狛ちゃんを買ってから、いつかは干支全て集めたいなあ、でも無理だよね、と割とのんびり思っていたのだが。
待てば出てくるものだなあと、なんだか感心する。しかも、勝手に届く新入荷の案内で見つかるとは夢にも
思っていなかったので、見つけた時は我が目を疑った。 ”なにい〜〜〜!!!!”

今まで、結構ラフに見ていた入荷情報たち、今後はきっちりしっかり穴の開く程、チェックしたいと思う。

今年は子年という事でしばらくの間、狛ちゃんを箱に仕舞って狛ちゃんのケースに入れていたが、
狛ちゃんの状態が気がかりで(保存は良い状態で、更に同じ状態にしておくのが良いので)、
ねずみ専用のケースを作った。



はっきり言って、箱は大き過ぎた。

別に大きかったからではなく、発注前から予定していた家の御神木様をアレンジし、予定外の箱を入れた。
わしはねずみは嫌いなんじゃ〜!!と怒っているかもしれないが、猫の爪研ぎになるよりは良いと思うので、
きっと許してくれるだろう。



2008.3.2
去年、北海道新聞で北海道立近代美術館で開催予定の藤田の展覧会の記事を読んでから待ちに待ちました。
ついにスケジュールが発表された。スペシャルサイトまである。スゴいです。
昨日、関係者に公開されたという幻の大作はあまり興味が無くて、それより、アトリエ・フジタの再現と
ランスの「平和の聖母礼拝堂」のフレスコ画の非公開映像が楽しみで。なかなかまとまった時間が取れず、
フランスには当分行けそうにないので。講演会も3回ある。何時行こう〜。悩む。。。。。



2008.01.12
マドレーヌ藤田の歌を公開!

別れ行く (2.8MB)
雨の夜は (3.1MB)

録音機器
蓄音器 HMV-104 No.5Aサウンドボックス 現代英国製ミディアムトーン鉄針(シェルマン)
SANYO ICR-S280RM

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マドレーヌは何枚かレコードを出していますが、これは1936年7月発売、マドレーヌ最後のレコードです。
マドレーヌは1935年、藤田を日本に残し一人でパリに帰り、これを録音しました。その間に藤田は日本で君代夫人
に出会っています。その事を知った為か、マドレーヌは1936年春に日本に戻り、再び日本で音楽活動を行います。
しかし、1937年6月29日にアルコールとドラックで急死したと言われています。期しくも、それはこの別れの歌が
発売される9日前のことだったそうです。
私には「別れ行くこの夜」が「別れ行くこの世」に聞こえてしまいますし、「もしあなたが愛すなら来てくれる」は
藤田が追いかけてくる事を待つマドレーヌの気持ちそのままのようです。
でも、このレコードの歌詞カードの挿絵は藤田ではありませんでした。
一人でフランスに戻っていた時に録音したものではありますが、頼まれれば、ささっと描いてしまう藤田らしくなく、
少々不自然な気がしてなりません。

尚、マドレーヌのレコードに関する情報は毛利眞人さんの「玉聽茶話」を参考にしました。

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別れ行くこの夜
 (フォックス トロット)堀内敬三作詞 フネマイヤー作曲

別れ行くこの夜
 悲しく君と語るこの夜
重苦しき胸に
 重ねる酒の味は苦く
いつの日まで二人
 楽しき戀の夢を語らう

別れ行く旅の空
 星ひとつ流れて消えて
 更ける夜の淋しさよ
結ぶ手にただ涙

別れ行く旅の空
 遠い灯は瞬き揺れて
霞む夜の果敢なさよ
 さめざめとただ涙


雨の夜は
 (タンゴ)白石正之助作詞 ヒムメル作曲

雨は降る心は乱る
 今のはあなたの足音が
私の迷ひか吾が身はふるふ
 望みは絶えた シェリイ来ないのか?
外は雨に風
 もしあなたが愛すなら来てくれる

雨は降る 今宵一夜
 待ち暮らす シェリイ来ないのか?

暗い空ひどいあらし
 にくい戀は嗤ってる
今宵シェリイ来ると云ふた
 私の胸はをどる
雨は降る 今宵一夜
 待ち暮らす シェリイ来ないのか?






2008.01.08 (E.M.H記)
ついにレゾネの第3集が出た!
今度のレゾネには「たまねぎちゃん」が載っているはず。
どんなにかわいく写っていることか、他の子達に悪いかも。

昨年フランスのFNACに注文していたが発送が次々延期され、日動画廊の藤田展より後に届いた。
1月7日より前に日本に届けないように圧力が掛かったか?

かわいい。。。。。


   

コレクションにはマドレーヌのSPレコードも加わった。
挿絵は藤田じゃなかった。


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