前世紀前半、祖国日本に見放された一人の芸術家がフランスにいた。
この日記はその芸術家、藤田嗣治に魅せられた貧乏サラリーマンが
無謀にもコレクターに成らんとする苦難の記録である。
尚、本人は結構幸せらしいが、寄付は随時受付中である。


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2005.12.01
会社にいるとEMHからメールの転送があった。
メールは猫はまだあるっていう内容だった。

『ねえねえ、聞いてみれば、売れたのかって。』
昨晩、軽い気持ちで言ってみた。まさか本当に聞くとは!
いつもならなかなかメールしないのに。EMHは本気だったのだ!



2005.12.03
初めて目にしてから一年、ついに藤田挿絵の限定20部の本を買ってきた。
開けてみると家でも使っている松栄堂の防虫香が入っていた。

ところで、EMHにはいつも驚かされる。
さんざん、わたしがどうする〜?って言っているのには答えないで、答えをいつもいきなり店主に
言う。『あの、これ頂きます。お金用意してきます。』って、あっ、そうなの? あっ、買うんだ〜。
って事になるのだった。で、驚くのは私だけではなく店主も驚いてないだろうか? 結構あっさり買
っちゃってない?

『世界図絵』
柳沢健著 藤田嗣治挿絵 
昭和11年日本刊
限定20部 函有 総革装拵帙 桐箱入
表紙/裏表紙に藤田の水彩画
防虫剤を入れられるようになっている箱
松栄堂の防虫香が入っていた。






2005.12.07
頼んでいたウォルター・クレインの『 花の宴』と藤田とフランソワ・ポンポン(彫刻家)と
マレ=ステヴァ(建築家)のポートフォリオ『 L'art D'aujourd'Hui 』が届いた。
ウォルター・クレインの『 花の宴』は19世紀の本だというのに大変良い状態で、藤田しか買わない
と決めているところを曲げて買った価値大大大!!! これは私の自慢の一品です。


ウォルター・クレイン 『 花の宴』
初版 1889年ロンドン刊
カラーリトグラフ40点 文字もウォルター・クレイン 

『 L'art D'aujourd'Hui 』
1927年パリ刊 約27x22cm
藤田嗣治、フランソワ・ポンポン(彫刻家)
マレ=ステヴァ(建築家)のポートフォリオ
コロタイプ11点(内手彩色x1)
完本は13点あるそうで、これは猫2点欠品
したもの。
コロタイプに手彩の一枚



2005.12.17
以前からEMHが欲しいと言っていた川瀬巴水の版画を買った。先日神田で見かけ気になっていた
やつだ。私も川瀬巴水は良いなと持っていたがこれ一枚というのがなかったのだが、、、
それは階段をタタッと降り曲がった先のレジの後ろにかかっていた。雲が光っていて一瞬、その
レジの後ろにその風景を見たように感じた。その日は別に大きな目的があったのでそのまま買わず
に帰ったが色々HPで検索してみた結果、良い上に安い!という事になり、もう一度見に行った。
他に何軒か見て回ったが、これより良くて安いのはやはり無く、結局買ってきた。


         川瀬巴水 浜名湖 
下に本人の手によるものではないと思われる”Kawase Hasui Hamanako Lake”と書いてある。
もしかしたら、そのせいで安いのか?



2005.12.24
銀座松屋のクリスマス特設会場でミッフィーの初日カバーを見つけた。



あら、こんなところに。



松坂屋で古本市をやっていた。疲れていたのでろくに見もしないでいたら遠くの方にお嬢さんを発見。
我ながらよくあんな遠くにあるのを見分けるよなと感心。全体にすすけたリトグラフで薄汚い貧相な
額に入れられて、顔そのまんまに不幸そうな少女だった。前から欲しかったポスターと同じようだが
ポスターではなく年代とかetc解らないし、EMHはかわいくないから要らないというし、確かに小さ
く写っていたポスターの印象とは違って暗い不幸そうな顔をしている。どうしても欲しかったら本屋
さんに問い合わせればいい。結局お嬢さんは買わない事にした。ただあまりに境遇が悪くて救い出し
てあげたい気がした。連れて帰ったからって笑うはずは無いけど、なんか、、、、メリークリスマス。



2005.12.25
昨日古本市で見かけた女の子、やっぱり私が欲しいと思っていたポスターと同じ絵のようだ。ただ、
それは藤田が亡くなってから作られたポスターで、それの文字の部分を切ってしまったのか、同じ
絵のリトグラフがあったのか、レゾネに載っていないので解らない。死後のポスターは却って要ら
ない。オリジナルのリトグラフだと良いのに。レゾネ3の発行が待ち遠しい。
何者か解らないけど私の家事部屋の壁だったらどうだろう? それならいくら暗い顔でも皆の迷惑に
はならないのでは?


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