前世紀前半、祖国日本に見放された一人の芸術家がフランスにいた。
この日記はその芸術家、藤田嗣治に魅せられた貧乏サラリーマンが
無謀にもコレクターに成らんとする苦難の記録である。
尚、本人は結構幸せらしいが、寄付は随時受付中である。


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2004.12.24
EMHが『小さな職業人』に
中性紙のカバーをつけてくれた。

今まで中性紙で出来た保存箱に入れて
いたのだが、他の物を置いている辺り
の環境(温度・湿度)が良いので
却って出したほうが良いかもという
ことになったのだ。ただ、窓に紫外
線防止のフイルムを貼ってはあるが
日が当たるのがやはり気になるし、
ホコリも気になるのでカバーをする
ことになったのだった。
実にまめである。



2004.12.25
今日から待ちに待った冬休みだ。
正しいコレクターとしては冬休みの一日めはやはり新たなコレクションを求めウロウロするのが
良かろうと神田に行く事になった。ネットで検索し、直に見てみたいと思っている限定版も幾つか
あるし、この間EMHが新たに発見した挿画本屋さんにも行ってみたい。

前にメールで写真を送ってもらったデッサン付きの挿画本やその他色々、とても手が出ないような
特装版やまだ見た事の無い挿画本を見て回った。送ってもらったデッサン付きの挿画本は実物も
やっぱりとても汚かった。
挿画本屋さんではEMHが欲しいと言っていた挿画本の初版(普及版)と二版、『お菊さん』の
特装版を見せてもらった。かなり迷った揚げ句、当初の目的の方は止めて『お菊さん』を
買って来た。特装版が前から欲しかったのだ。
ところが家に帰ってレゾネを見たら手彩のエッチング一点が抜けていた!!!
他の物と値段の比較は事前にしていて、他の普及版と同じ、またはそれより安いくらいなので買っ
て来たのだが、そうだったとは。『四十雀』のことがあったばかりなのに。迂闊であった。
挿画本
『お菊さん』
    Madame Chrysantheme
1926年
総部数 545部
カラーコロタイプの挿画有り
エディションによって、エッチング1葉
とモノクロのスイートがあったり、用紙
による違い等がある。
   モノクロスイート       本体
モノクロのスイート 本体 (カラーコロタイプの挿画有り)

完本でない事を画廊の店主が知っていたかはともかく、売る気があるのかないのか分け解らない店
だった。この画廊専用どころか真っ白な袋さえ無く、現金のみというのでおろしてきますと言って
一旦店を出て戻ったのだが、袋の用意も無く、これこれを見たいと言ったときに出して来たカタロ
グも一冊もくれないし。何か売った事はあるのだろうか? カタログの在庫はあまり無いようだった
が、見せてもらった他の2冊をそのうち買うかもとか思わないのだろうか? 一人先客が居て欲しい
物があるらしかったが、店の女性があれは手放したらもう二度と手に入らないからと言われている
ので、、、、とかなんとか言ってお断りしているようだった。商売が成り立つとは到底考えられな
い雰囲気の店だった。特に勧められなかったし。でもそういえば、どこのお店でも勧められるって
ことがなかった。欲しくて欲しくて仕方が無い人が行くお店だし、好きで好きでお店初めちゃった
店主が多いのだろうし、わざわざ勧める必要はないし勧める気もないし、買うんなら売るけどさあ
くらいなテンションが普通なのかもしれない。



2004.12.28
2つ目の直筆を手に入れた。

この間神田で見たフジタの葉書が、どうしても欲しくなってしまったのだ。昨日、画廊の年末年始の
営業時間を確認すると、12/28〜1/4まで休みだと言う。1/5〜では会社が始まってしまう。始まった
ら何時行けるか解らないという事で、年末でいろいろ忙しかった一日の最後、すでに3時近かったが
神田へ向かった。途中大渋滞で到着しても閉まっているかもとヒヤヒヤしたがなんとか間に合い無事
購入出来た。

購入した葉書は美術学校時代のものらしい。お兄さんとの連名で書かれているが、絵はもちろん
フジタ、文字もフジタと思う。

こうして今年最後の大きな買い物をへなちょこながらコレクターらしくフジタの葉書購入で閉めた
のだった。

普通はとんでもない一年と思うかもしれないが、自分にとっては今までの人生で一番のとても良い
一年だった。



2004.12.29
もう一台、キャンパ社の遠赤外線ヒーターを購入した。
エアコンは乾燥するのでお嬢ちゃん達の為には出来れば使いたくない。風が当たるのもあまり好きで
はないしということで、居間にキャンパ社の遠赤外線ヒーター2台と我が家で一番寒い廊下にシャープ
の遠赤外線ストーブと寝室にオイルヒーターでこの冬を乗り切ろうというのだが、どうだろう? 
猫並みの寒がりの私は乗り切れるだろうか?

昨日買った葉書の落款型のサインはなんて書いてあるんだろうとエリックが言い出した。
あちこち探しても同じ物が見当たらない。よく見ればデヴュー前の若い頃には色々なサインが有った。
そういえば自分も学生の頃、色々な雅号をつけて楽しんだことを思い出した。



2004.12.30
一昨日葉書を買った画廊で最初に行ったときに見せてもらったデッサン付きの挿画本が1/6くらい
安くなっていた。実はずいぶん前にメールでデッサンの写真を見たいとお願いしたし、この間行って
見せてと言ったしで、これは少し値段を下げてみようかという事になったのだろうか? はたまた改め
て見たらあまりの汚さに高すぎると判断して下げたのか? どっちにしろ下げるなら買った葉書を下げ
て欲しかった。どんなに安くてもあんなに汚くてはいらないし。

ちなみに葉書を値切るのを忘れていたのを思い出した。


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