極寒のアラスカ 2000.12.25〜

長年の夢であったオーロラを見にアラスカ・チェナホットスプリングへ行きました。一人じゃとても行く気にはならないので、「だれか一緒に行かないかなぁ」と思っていたのですが、転勤した今年同じ趣味(?)の同僚を見つけ、ついに実現。今回は気象条件が厳しいのでちょっと計画と準備に気をつけましたが、おかげでオーロラを堪能することができました。
長いアラスカ/チェナヘの道。
家→小松→羽田→成田→シアトル→アンカレッジ→フェアバンクス→チェナと27時間!飛行機だけで4回乗ってやっと到着(下は行きだけの4枚のチケット)。さすがに到着したときは疲れてました。しかし、その日から待ったなしのオーロラ観測が始まるのです。(写真はアラスカ航空機)

アラスカが近づいてくると、氷河で削られた独特の形の山が見えてきます。ここで気分が盛り上がってきます(体は疲れていますが)。
チェナについたのは現地時間午後4時30分頃。
当然、あたりは夜真っ暗。この時期、10時頃朝になって、午後2時には夜になるのです(計算してみたら、太陽の南中高度はたった2度。周囲は山ですから、太陽を見ることはありません。だから、昼とは言っても薄明るいだけです)。

1999年にできたムースロッジ
大変設備の整った、きれいで快適な文句無くすばらしい施設です。こんな人里離れたところに、予想以上の快適な宿。凍えた体には最上の休息場所です。

ムースロッジの設備

オーロラ観測小屋
チェナのロッジから歩いて7分のところにあリ、ここで出現を待つことができます。中にはいすや暖房施設があり、大きな窓の外を見ながら待機できます。
私たちはさらに少し登った山の斜面で待機することにしました。ここは寒いですが、人はほとんどいませんので、写真撮影には最適です(ストロボをたいて記念撮影する人がいるので。)。

これは便利!チェナ地図&観測ロケーション
オーロラの出現を待っているところ
−40度Cになるという情報だったので、それなりの準備をしていきました。その準備の上に最後はレンタルの羽毛の防寒着とブーツを着用します。暖冬ということでもあり(それでも−30度C)、比較的快適な夜を過ごせました。ただし、冷え込んだ3日目は足を中心に寒さが襲ってきました。
2日目は雪上車に乗って近くの山頂へ(65ドル。要予約)。
ここは視界を遮るものもなく絶好のロケーションで撮影ができます。ただ、予約しても晴れるとは限りませんので。ギャンブルにはなります。待機しているうちに座っているのも大変になり、ついには雪の上に寝そべってしまいます。下にひくキャンピングマットを持参しました(冷たいので)。

1日目(12月25日)
この日は大変活動が活発で、11時頃から明るいオーロラが間隔をおいて見え続けました。途中2時頃から曇ってきましたが、その雲を通して全天に明るさが漏れてくるくらいあかるかったのです。「もし雲が無かったら,,,どんなにすごいオーロラだったのだろう」と今でも残念でなりません。

オリンパスOM2  35mmF2.8  フジカラーsuperia1600 15秒露出
 

後ろに見えるのが雪上車
2日目はこれに乗って山頂へ行きました。
この雪上車は天井がガラス(アクリル?)で星を見ながら30分の旅。うるさいし,揺れるし快適とはいえませんが、地球の果てまでオーロラを見に来たと実感します。予約はプールのアクティビティ受付へ。

2日目(26日)のカーテン状オーロラ
この日は北の低い位置にオーロラがかなり長時間出続けました(2時間くらい)。カーテン状オーロラはあまりの動きの早さに写真撮影できず、呆然としていることも何度かありました。

オリンパスOM2  35mmF2.8 フジカラーsuperia800 15秒露出

オーロラの赤い色は肉眼では見えません(見えることもあるようですが)。写真にとって初めてわかる美しさです。

オリンパスOM1 24mmF2.8  
フジカラーsuperia800 15秒露出

−30度の中での撮影、オーロラという対象を考えると、カメラ・フィルムをはじめ撮影機材にも気をつける必要があります。

オリンパスOM1 24mmF2.8  
フジカラーsuperia800 15秒露出

他の写真はオーロラギャラリー

3日目(27日)
いよいよ最後の夜。この日も快晴。アラスカの天に感謝。ただ、活動は活発ではなく北の空低いものでした。が、大変明るい(というか濃い)オーロラを見ることができました。

この日は冷え込み、愛機OM2のシャッター音がおかしくなり、ちょっとあせりました。−30度Cを越えるとさすがに苦しいようです。予備とあわせカメラは2台、レンズも2本用意して行ったのですが、正解でした。無事3日間でフィルム9本、約300コマ撮影できました。

オーロラの連続写真
(ただし撮影間隔は同じではありません(最初のコマから最後のコマまで8コマ、約5分間)。動きのゆるやかなオーロラです。
すべて24mmF2.8(一部をトリミング) 露出15秒

クリスマスシーズンということで(?)木々には電飾が飾られ、とてもきれいでいい雰囲気。しかし、この明かりがじゃまなんだなぁ、撮影には。
露天風呂に
チェナ・ホットスプリングというだけあって「露天風呂」「ジャグジー」があり、夜の疲れをとることができます(水着持参のこと)。ー20度Cの空気の中、走って露天風呂へ。さすがにこの季節はぬるいですが、アラスカで冬に温泉に入るというこの不自然さがなんとも良いのです。右が私です。
犬ぞりに乗る
ここにはいろいろなアクティビティがあり、プール受付で申し込めます。
3日目に犬ぞりに乗ってきました(40ドル 15分)。30分コースもありましたが、15分で十分です。15分でも寒くて死にそうになります。それにしても、犬のパワーには驚きました。
チェナでの夕食
ここには雰囲気のいいレストランがあり,充実したメニューがあります。ただ、アメリカであることを忘れて注文すると特大のハンバーガーや肉がやってきます。3日目ここでほかのグループの方と楽しい夕食をともにできました。
ここはチップは不要です(サービス料がレシートに入っている)。が、気づかずに無理矢理チップを渡してしまうという失態を演じてしまいました。

アンカレジに戻ったあと、アラスカ鉄道を見にいったり、お土産を見て歩いたり。でもなんといってもやはり、ここではひさしぶりの日本食を楽しみました。

オーロラツアー持ち物リスト

MEMO

旅行社
ジャパンネットワークツアーズ
東京都中央区日本橋2-10-5
03-3274-1158

費 用
6日間+延泊料金 223000円+6000円
小松〜成田運賃 34000円
旅行保険 9000円
フィルム、予備電池他撮影機  20000円
防寒装備 20000円程度
まとめ
いやー、チェナもオーロラもすばらしい。もう一度行きたいと思います。でも今度は関空からのアンカレッジ直通便で行きたいなぁ。27時間は耐えられん。

検索サイトからお越しの方は、左フレームが表示されないことがあります。一度下記Topへお越し下さい。
topのURL http://www1.linkclub.or.jp/~kinoko/