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雲と空の殿堂
   About 空        空と大気光象
大気の現象には大気水象(雨・雪・霧等)、大気塵象(黄砂等)、大気電気象(雷等)、そして大気光象(大気光学現象)の4つがあります。ここではファンも多い(?)大気光象について扱います(というか、そこにしか興味がないのです)。  
大気光象
1.大気光象とは
大気中の水滴や氷晶、時には花粉などの粒子によって、太陽光が屈折、反射、回折・干渉する事によって起こるいろいろな光の現象。まとめて、「ハロ」と呼ぶことも多いようです。※1

代表的な物が太陽の周りにできる「暈=22°ハロ」と雨によってできる虹。
中には環天頂アークなどのように七色に眩しく美しい現象や、数年に1度しか見られないようなレアな現象もあるため、ハロを追いかけている人たちもたくさんいます。※2


※1:日本では大気光象をまとめて「ハロ」と言うことが多いですが、英語圏では太陽中心の同心円状の光象を「Halo」、反射等の成因による他の現象を「Arc」と呼び分け、さらに全てを総称して「Halos」と言っているようです。日本語には複数形がないですもんね。
※2: 図は太陽の周囲にできる代表的な大気光象の位置関係の模式図。ただし、太陽高度に依存している現象も多く、これらが全て同時に見られるわけではありません。

2.水滴・氷晶のはたらき
水や氷は透明ですから、これに太陽光が入射すると、レンズや鏡と同様に、光が屈折あるいは反射します。

また、これらの形は球や六角形の規則正しい形をしていることが多く、そうやって規則正しく曲げられた光が、空のある場所から私たちの目に届くようになって見えるのが大気光象です。

例えば、虹では水滴の表面では屈折、内側で反射して七色の光となって私たちに見えるのです。

氷晶の効果では、屈折するとき60°と90°のプリズム効果、さらに反射が加わることで様々な現象が出現します。
3.ハロが見られる頻度
1.出現回数
左の表は普通に生活しているある社会人が1年間に見た代表的な大気光象の回数をまとめたもの(5年間平均)。空に注意を向けていれば、これくらいの頻度で観察することができます。
空を見る機会は限られているので、実際はこれより数倍以上の頻度で現れているはずです。例えば、内暈は毎日空に注意を向けていれば、薄い物を含めると年に100回以上は現れ、観測することができます。

2.出現割合
大気光象の半分は、おなじみの暈(=22°ハロ)が占めています。その他、@目に付きにくい現象(例えば環天頂アーク)、A太陽高度が関係している現象(環水平アークなど)、B原因となる結晶の姿勢や形状が珍しい(例えばラテラルアークなど)などの要因で、出現(目撃)頻度が変わります。

表以外にも年に数回、あるいは数年に1回しか目撃のチャンスのないレア現象※もあり、ハロを追いかけている人たちにとってはあこがれの現象です。

  ※本サイトではレアハロ=年に数度〜数年に一度しか目撃の機会がない現象と定義します。
大気光象の代表: 「22°ハロ(内暈)」 水滴による大気光象:「虹」
    
いろいろな大気光象と主な原因 
現象名 主な原因 効果 レア度ランク
水滴 屈折・反射   ★★
内暈=22°ハロ 氷晶 柱状 60°プリズム
上端接弧(タンジェントアーク) ★★
外接ハロ ★★★
幻日 氷晶 板状 60°プリズム ★★
環天頂アーク  90°プリズム ★★
環水平アーク ★★★
太陽柱 氷晶 板状 反射 ★★
レアハロ: 幻日環  氷晶 板状+柱状 屈折+反射 ★★★
レアハロ: 120°幻日 屈折+反射 ★★★★
レアハロ: ラテラルアーク 氷晶 柱状 90°プリズム ★★★★
レアハロ: パリ-アーク 60プリズム ★★★★★
レアハロ: その他の直径のHalo 氷晶 ピラミダル ピラミダル プリズム ★★★★★
レアハロ: ウェーゲナーのアーク他 イロイロ イロイロ ★★★★★★
光環・彩雲 水滴・氷晶・花粉 回折・干渉
薄明光線(光芒) 微小粒子 反射・散乱
※: 大気光象は上の表の他にもたくさんの種類があります。上のまとまりは代表的なものをページ作成上、便宜的にまとめてあるものであり、学術的なまとまりとは限りません。
また、レア度ランクはAkinokoのこれまでの経験から導き出した経験値です。

各現象のページへ
ハロ レアハロ 彩雲・光環・光芒

飛行機から見た大気光象

大気光象の参考書 
大気光象に関する一般向けの本は多くありません。下記の@〜Bは全て絶版ですので、中古で探すしかなく、かつ内容もやや専門的です。
@太陽からの贈りもの  
ロバート・グリーンラー著 丸善, 1992
ハロの解説書の元祖。この1冊で基本的な事が全てわかるが、日本語版は写真がよくない。ハロだけなく蜃気楼なども含む。 絶版
AAtmospheric Halos 
by Walter Tape  American Geophysical Union,  1994

右 太陽からの贈りもの
左 Atmospheric Halos
ハロのバイブル。写真も内容も全てがすばらしい。日本語で出版しようと全て翻訳し、解説まで作ったけど版権の関係などで出版できなかった。 絶版
BAtmospheric Halos and The Search for Angle X
by Walter Tape & Jarmo Moilanen  2006
Odd Radius Haloを中心に追求した本。レアハロに興味がある人は、すばらしい写真を堪能できるが、あまりにマニアックすぎて私には理解できないところもたくさんある。 絶版
C空の虹色ハンドブック
池田圭一他 文一出版, 2012
新書サイズの薄めの写真図鑑。現在唯一手に入る入門書。持って歩くにはいいが写真が小さくてよくわからないところがあるのが惜しい。
   
参考になるウェブページ
webには様々な情報があふれていますが、現象を広く+正しく+わかりやすく解説しているサイトを下の2つしか知りません。
@天空博物館 → リンク
大気光象についてきちんと解説されています。Akinokoもここで勉強しました。大気光象への「愛」が感じられます。
AAtmospheric Optics → リンク
英語サイトですが、図や写真を使って理論を優しく説明してあります。目を見張るような、とんでもない写真がアーカイブされていて、眺めているだけでも楽しいです。
    
・独り言:大気光象を扱っているサイトには、俗に言う疑似科学、あるいはオカルトまがいのサイトがあります(まあ、大気光象に限ったことではありませんけどね)。また、科学的な体裁であっても残念ながら科学的な素養がゼロのサイトも存在します。使う側のネットリテラシーが必要です。その意味で、私は上記2つが信用できるサイトだと思っています。
   

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