Eridian™:
Eridianは、基本的には地形に使用できるシェーダーです。シンプルなインターフェイスでモデルを2つのエリアに分けて、それぞれ異なるスペキュラーとディフューズ・フォールオフ特性を持たせることができます。なんの役に立つのでしょうか? 例えば濡れたオブジェクトの表現にぴったりです。1つのオブジェクトに異なる質感を持たせることができるので、濡れた部分と乾いた部分を分けて描写することが可能です。もちろん、ほかにも利用法はあるでしょう。例えば、コケを生やした岩のテクスチャーにはどうでしょうか。ポリゴンの傾きを利用して岩のフラットな部分に、うまくコケのテクスチャーを適用できたとします。この岩をよりリアルに見せるためには、岩肌とコケのスペキュラーとディフューズ・フォ−ルオフを別々に設定できるEridianが役立ちます。アニメーションで利用して、乾いた岩が雨に濡れていく様子を表現することもできるでしょう。

スペキュラーとディフューズ・フォールオフの適用範囲は、モデルのポリゴンの傾きによってコントロールします。Eridianのインターフェイスは2つのセクションで構成されます。最初のセクションでポリゴンの傾斜角度を設定して対象となるエリアを指定し、スペキュラーとディフューズ・フォールオフのパラメータを設定します。パラメータは対象エリアのみに適用されます。それ以外のエリアには、次のセクションのパラメータが適用されます。結果として、2つのスペキュラー強度、2つのスペキュラー・カラー、2つのスペキュラー・サイズ、2つのディフューズ・フォールオフ値を得ることができます。通常、こうした効果は、シェーダーをいくつも使用したり、マルチパスでレンダリングして合成するなど手間がかかるものですが、Eridianを使用すれば簡単です。