MAY 30のDIARY 『テイカカズラの香り』

 

 最近スイカズラの花とテイカカズラの花の違いにやっと気がついた。スイカズラというのは、英語のハニーサックルというやつだからもともと香りを楽しむ花だし、金銀花といって白い花から黄色い花に変っていく初夏の花として有名な花だ。しかし、テイカカズラというのは最近まで知らなかった。しかし、その香りにはずっと親しんでいた。最近、その蔓性の生態を生かして、道路の街路樹に這わせたりして道行く人にジャスミンのような甘い芳香をまき散らす花として都会の道ばたでもお目にかかることが増えている(見た感じがジャスミンに似ているので、たまに間違えたりしていたかもしれない)。古事記に出てくる花だというから、日本人には古くから馴染みのある花だったに違いない。名前の由来が、藤原定家が愛する人の死を悲しんで化身したという話しから来ているという。
 定家葛。漢字で書けばそうなるのだろう。風流な花だ。
 テイカカズラもスイカズラと同じく、初夏の花らしく、白い花から黄色に化身する。そう言えば、初夏の花。というよりも梅雨の花、アジサイもいろんな色に化身する。もう色がすでに変り始めているが、あのピンクや紫、青などに変化するさまは、毎年見ていても本当に飽きない。まあ、花というのは私たちに季節を教えてくれるものだから、その季節に咲いていてくれないと困る。逆に、その開花の時期のちょとしたズレで、「今年は夏が早そうだな」とか、「秋が遅いな」とかいった感情が掻き立てられてくる。真夏の花のサルスベリも、その色が鮮やかな年ほど夏の暑さが厳しいそうだ。サルもすべるとかいう、すべすべした皮がむかれた木の幹の果てに鮮やかに咲くピンクや白いサルスベリの花が今年はどれぐらい鮮やかなのだろうか?テイカカズラの甘い香りからアジサイのしっとりした芳香に移るこの頃思うのはそんな季節の香りと気配だ。

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