MAY 24のDIARY 『小泉人気の怪?』

 

 政治にふだん関心を持たない人までもが、国会中継を見るようになる。高校生が小泉首相のポスターを買いに自民党本部まで出かける。とってもイイことだなと思う(それにしても、セーラー服のままカバン持って自民党本部の永田町まで行く高校生の姿ってスゴイと思う)。ハンセン病の熊本地裁の判決に内閣が控訴したらおそらく小泉さんの支持率ががくんと下がるだろうなと思っていたら、土壇場で何とか「正義の味方」になることができてひとまずはこのままの支持率は続けていくのだろうと思う(少なくとも選挙まではこのままなのだろうナ)。
 ハンセン病の元患者さんたちの姿を見て、30年近く前に自分が大学生だった頃、多摩の全生園というハンセン病の隔離施設を数回訪問したことを思い出した。大学の先生に連れられていったのだが、元患者さんたちとお茶を飲むのでも、彼らが遠慮して私たち外の人間(こういう言い方もおかしな話しなのだが)に対しては別のお茶わんを持ってきて、わざわざ私たちと患者さんたちの間に一つの線を引こうとしていた。いくらこっちが平気ですと言っても、彼等は悪気なくそうしていたのを昨日のように思い出す。今どれだけ彼らに対して差別の目があるのかどうかわからないが、30年前のその時は、まだライ病患者(そう呼ばれていた)は顔のつぶれた醜い人たちという印象で世間では見られていた。私が、そういう施設に行ったことを叔母に話すと、叔母は、さも気持ち悪そうな顔をして「そんな所に行って病気がうつったらどうするの?」と真剣な顔で私を非難した。いや絶対にうつらない病気だということや、その当時でもうすでに多摩の全生園に暮らす人たちに保菌者はいないのだということを説明しても叔母は聞く耳を持たない。まだ若い私は、何でそんな差別をするのだと憤ってみても、長い間そういう差別意識を無意識のうちに植え付けられた人たちの心を変えることはそう簡単ではない。ふだんは本当に心の優しい叔母でさえそういった偏見を平気で口にする。今回歴史的な判決を勝ち取った元患者さんたちの前途はまだまだ多難だと思う。
 心無い人たちは世の中には多い。でも、自民党本部にポスターを買いに行く若い彼女たちに偏見の心はないし、そういう教育もされていないことはかなりの救いだ。30年前に私を非難した叔母も3年前に他界した。今、叔母が生きていてこのニュースを聞いたら、叔母はどんな顔をしてどんなコメントを言うのかそれが聞いてみたかった。

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