DECEMBER 4のDIARY 『Oさんからのメール』

 
  十数年来の親友のアーチストOさん(女性)からメールが来る。いつも私のことを「変な人」「妙な人」といって形容するくせに、自分のメールも相当にコワレテいた。沖縄に演奏旅行に行ったらしい。もともとこの人は沖縄出身のアーチストと思われやすい人だからなのかよくわからないが(実際は沖縄とは何の関係もない)そこで妙なものに取りつかれてしまったとか言っている。でも、オカルトではないと自分で言い張る(そんなことを言われたら背後霊か何かと絶対思うではないか)。でも、重たいんじゃなくって、気が軽くなったのよとか言っている。ふむ、何かにとりつかれて軽くなることってあるのだろうか?そんなことを考えながらメールを読んでいた。  
 この人昔からヴォランティア活動が大好きな人だ。いつも誘われる。中野の精薄の施設だとかの慰問に誘われるがいつもいつもはいけないから本当に悪いと思う。これだけ超多忙なはずなのに、そういったヴォランティアには積極的に参加する、というよりも彼女自身が主導的役割をしている。  
 彼女とライブを何度も一緒にやってきたし、レコーディングもたくさんやってきたが、彼女のすごいところは歌に魂があることだ(こんなの、口で言うのは簡単だけれども、それを実際持っている人が世界中に何人いるだろうか?)。だから、人を感動させることができる。これまで十数年一緒に音楽をやってきて、私よりは多少年が若いのだけれども、一緒にやるたびに「マイッタ」と思わせられるのは彼女ぐらいだ。別に技術の差でも何でもない。ある意味イッチャッテル人だから、私自身がそこまで行けてないせいなのかもしれない。
 つい数年前、私の知り合いのお母さんが亡くなった時、私がそのOさんに知り合いのお母さんが亡くなられたことを電話で知らせた(その知り合いとOさんは以前にも一緒に仕事をした仲だ)。すると、彼女は、早速知り合いの家に電話をして、亡くなったお母さんの耳もとに電話の受話器を持って行くように言った。そして、その亡くなったお母さんの大好きだった歌「夜来香」を、亡くなったばかりのお母さんの耳もとでアカペラで歌ったという。そして、歌いはじめた当のOさんも電話口で歌っている途中で感きわまって泣きだしてしまったという。もちろん、これは後から聞かされた話だが、その時、やはりOさんだナと思った。彼女の歌を歌う原動力というか心のエネルギーはこういうところから来ているのだと思い知らされた。
 ちなみに彼女の子供の名前はアース(地球)だ。男の子だが、彼女は私に会うたびにその息子のことを自慢する。自慢するというよりも、恋人のことを語るようにアースのことを熱く語る。 この人も、私に負けず劣らずけっこう「変な人」だ。そう言えば、メールの文章の中の至るところにある「一人つっこみ」も、私といい勝負のような気がする。

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